匿名希望Nさんより、興味深い実話の投稿をいただきました。
彼女は旅行会社勤務のお方で、こういう体験は日常茶飯事なんだそうです。おいたわしいことです。
こういうサイトやってて何がよかったって、知り合いになった人にときどきこんなおもしろい話を聞かせてもらえるってことだね。本人にとっては日常的なことで、特筆するべきものではないような話でも、その業界のことを知らない人間から見たら、好奇心をそそるもんなのです。
いや、ただ単にわたしが野次馬なだけなんだけど。
なお、この話は「体験談」というところがおもしろいと思うんで、脚色はやめにしました。
前置きはこのくらいにして、では、どーぞ。
さて、私が見た世間の不可思議な人々のお話をお送りします。
まず、不倫の男女がツアー旅行に参加した場合。
出発前に各グループの代表者に電話連絡を入れるのですが、不倫さんの場合は申し込みの
時点で、当日必ず行くから電話は不要というのがパターンで、代金もその場で全額払って参加するものなのです。
でも受付のアルバイトの若い子は、時々そういうコメントをコンピューターに入れ忘れるのですよ。となるとどうなるか想像がつきますね。
妻子持ちの男が申し込んだ場合、男の住所、氏名、電話番号を言いますが、これが自宅だったりするとさあ大変!
大抵は男の会社が連絡先になってるけど、前日確認で電話したら本妻が出て、
「うちは予約してませんが・・・」で発覚するのね。
男が慌てて電話して来て、「アレほど念を押したろう!!」と怒鳴られて、当然旅行はキャンセル、キャンセル料も取れないですよ。
その後夫婦の関係がどうなるかはわかりませぬが・・・
そして首尾良く参加の運びとなった場合は、男と女は別々に集合場所に現れます。電車なり飛行機に乗るまでは離れて歩くの。
駅や空港って誰が見てるかわからないからね。
でも数時間して慣れてくると、お客さん同士でも会話が生まれるでしょ。そうすると
「奥さんはどちらから?」
なんて奥さん、奥さん言われ始めると女も嬉しそうににこにこ、
「けっ、笑かしよるわ」
と、聞いている私もにこにこ(笑) 写真撮りましょうか?とこちらから言っては
いけないのだ。彼らはそういう証拠を残したがらないから。
また、ホテルの部屋でたまにツインじゃなくてダブルを出されたりする事もありますが。普通の夫婦はやっぱいやがるんだけど、不倫さんの場合は「あのぉ、ちょっとご相談が・・・」と女に訳を話すとたいがいオッケーなの。むしろ「にこにこ」してるのがコワイ・・・
夕食の時に他の人には内緒で、
「これ、私からのほんのお礼です。ご協力ありがとうございました、お飲み下さい」
とビールの2本でも出してあげればとどめだ。文句は言わせやしねーぜ。
ビール代はダブル部屋を出された時に(1室、2室ダブルであとはツインだったりすると、ダブルの人は大抵文句言うでしょ)受ける変わりにこっちもホテルに条件を出すの。
その部屋の冷蔵庫を全て無料で提供してくれ、とか、それがダメならせめて夕食事にビール出してよとか。決して自腹は切らない。
ホテル側もその位の条件は飲んでくれるしね。(こんな事はマニュアルにはないけど)
さて次は、不倫カップルの男のほうが温泉で亡くなってしまった時のお話。
関西のお客さんを受けて、草津と鬼怒川温泉に行ったのですが、その不倫さんは男50代くらい、女40代くらいで、ぱっと見は普通の夫婦。
移動中のバスや草津のホテルでおやぢのほうは宴会部長のようによその人にも愛想良く、いい酒の飲み方で人気者でした。
で、事件は鬼怒川に泊まっての翌朝のこと、5時前くらいだったかも。
私の部屋は道路に面してる方だったんで、けたたましいサイレンを鳴らして救急車が来たので目が覚めたの。
「どうか私に関係ありませんように」と電話みてたらやっぱり鳴った。はいはいはいはいはい。
浴衣のまんま、すっぴんで髪ぼさぼさでフロントに行きましたよ。
例のおやぢが、急に大いびきかいてその後動かなくなったらしくて救急車呼んだけど、って事なんだが、もろ脳溢血でしょ、これ。
その時点でおやぢはすでに亡くなってたからさあ大変!
女は今までとうって変わって「私は関係ありません、夫婦じゃないし」とゴネ始めるし。
それよりも取り合えず病院だ、ってんでそっこー着替えてすっぴんで救急車乗ったんだけど、他にもいろいろやることがありまして。
夜勤のフロントマンに支配人に連絡つけるように言って、「病院で亡くなった」という死亡診断書を書いてもらうのに、それなりのモノを包まねばという話をしました。
何故ならホテルで亡くなると変死扱いで警察入るし、我々も事情聴取で足ドメくうしホテルも営業停止になるから、10万くらいつつんで院長に病院に着いてから亡くなったことにしてもらうの。
(これもマニュアルにはない。お局様が飲みながら教えてくれた)
ホテル側も営業停止よりは被害が少ないからね。
女は相変わらず動揺してたので、男の住所、氏名、電話番号を聞き出すのにまた一苦労。
この二人の場合、女が申し込んでて、男は偽名だったのだ。
国内なら問題はないんだけど、海外はパスポートでバレるしね。
そしてやっと男の身元が割れたと思ったら、さらなる面倒が待っている。
男の本宅、つまり本妻に連絡をしなければいけないのだ。
朝から怒られるんだろーなとうんざりしながら、本妻に電話をしたら案の定。
「ご主人が先ほど鬼怒川でお亡くなりになりまして・・・云々」
と説明したら、うちのは出張で東京に行ってるから違う、って言われて、いつまでたっても話がかみ合わなくて、しまいにゃ私が不倫相手だと勘違いしてボロクソ言われる始末。
仕事とはいえマジムカつくよなぁ。
とりあえずその奥さんは、滋賀の山奥に住んでる人だから、新幹線で東京に出て、浅草から東武電車で来たら早くても到着はお昼なんだよね。
私は他の人を東京見物させて羽田に送らないといけないから、本妻が来るまで病院にいる訳にはいかない。
支配人が来るのを待って、病院のほうにケリがついた時点で、うちの宇都宮支店長へ連絡して後処理を任せることに。
その後不倫相手の女から、前の晩の飲み物代やマッサージ代、バスのトランクに残ってる 男の荷物を宅急便の着払いするのにお金貰って、女だけを病院に残し私はホテルに戻った。他の人の朝食の案内などをしなければならなかったので。
遺体搬送のウラ業務は支店長がやってくれるだろうから。
こんな時に限って宿は満室で、バスの乗務員は遠くの民宿に飛ばされたりしている。
ホテルの前にバスをつけるのは出発の10分前って約束してたんで、電話して訳を話して早めにバスを持って来て貰って、男の荷物を送って・・・支払いして・・・おかげで私は朝飯ぬき(笑)
他のお客もさすがに宴会部長やってたおやぢがいないと気付いたけど、急用ができて始発でお帰りになりました、って最後までごまかすしかなかったね。
早朝の救急車は何だったの? の質問にも、さぁ、としか言わない。
何事もなかったように浅草や柴又行って、夕方には羽田に送って、ほな、さいならで無事終わったけど・・・・・・もう、ホントに疲れた。
その後、本妻が来てからのやりとりは、後処理担当者からは結局教えて貰えなかった。
ひとこと、「運が悪かったとしかいえんな」だけなの。
私が思うに、不倫さんはツアーなんてケチな事せずに大名旅行すれば面倒がなくていいと思うんだけど。安くあげようとけちくさいこと考えるから、こういうことになるんだよね。
◆ 管理人のコメント ◆
すげえ生活だ。こんなのが毎日次から次へと起こってたらわたしなら死ぬか発狂するかです。
今回の話はわりとソフトなほうで、実はもっと濃ゆい話もたくさんあるらしいんだな。
そのへんのところもぜひ送ってくれと催促している最中です。
というわけで。みなさんも「これは!」というやばい話があったら
メールでこっそり教えてください。
わたしの目から見てもやばかったら、さっそく採用させていただきます。
blogランキング参加中このエントリーのトラックバックURL: