loading ...

2003年3月 6日

無茶なマイケルさん

● マイケル・ジャクソンがインド系イギリス人記者にインタビューされている例の番組を観たわけなんですが。


ボクはピーターパンなんだ」とか全世界に向かって堂々と無茶なことを言い張るマイケルさん(42歳アメリカ人男性)のあやしさはもう周知の事実なので置いておくとしても、あのバシルとかいうオヤジのあやしさは何なんだ。


俗物


あんなわかりやすい俗物記者を、「信頼して」独占インタビューなんぞに応じたマイケルの気が知れない。

マイケルの強固なセルフイメージである「夢の国に君臨する永遠の王子さま」の幻想を理解できるようなタイプじゃないだろう。どう見ても。

まあ、「ボクはこんな売名めあての記者にも簡単に引っかかってしまうような無垢で単純な子供なんだ。だから罠にかかって性犯罪疑惑をかけられるようなヘマをやらかしちゃったんだよね。アオッ!!」・・・ということを無言のうちに訴えるための演出である可能性はなきにしもあらず。だったら納得する。

あの番組を観た視聴者の多くは、
「整形オバケで肌を脱色してるくせにしらばっくれるのはいただけないけど、けっこう純粋でカワイイんだね、マイケルって。
それに比べてあの記者なに?ワイドショーの突撃レポーター並みにツッコミ所が浅くて、偏見だらけじゃん」
とか、そんな感じの感想を抱いただろうから。

どんなに頭が弱く見えたって、あれだけ成功しているスターが見かけ通りだなんて話は信じない。
マイケルはセルフプロデュースで売ってきたアーティストだから、頭は切れるだろうし克己心もあるだろうし人を見る目もあるはずだ。でないと早晩、酒か麻薬か性的スキャンダルで自滅するだろうからね。
自分の面倒を自分で見られない生活無能力者だったとしても、マネージメントをする人間を選ぶ目は必要だし、それがなければシビアな芸能界では即食い物にされてしまう。
変人ではあれど、シビアで頭が良くて疑い深い男なんじゃないかとわたしは見ている。


だからバシル記者をわかりやすい悪者に仕立てて、あんな俗物にコロッと騙されて懐に入れてしまうバカさ純粋性をアピールしたのだ。
とはいうものの、「意図的に悪者にした」ことがバレバレでは困るので、「あのインタビューの編集は偏見に満ちている。人生においてもっとも裏切られた」などと憤慨して見せて後から反論番組なんか作っちゃったりする。
被害者の位置に納まる手際もバッチリ。
バシルと最初から示し合わせてこういう展開になるようにしたんじゃねーのかとも思うけどさ。だってあまりにもわざとらしすぎるんだもん。




なんでわざわざそんなことをしたのかといえば。
いくら天下のマイケルでも、大人の女性とまともな結婚生活を送れず、まわりにはべらすのは子どもだけ、それでも自分の子どもだけは次から次へとボコボコ生まれてくる、という異常な状況を世間様に多少なりとも申し開きしておかないと、いずれは「コソコソと何やってんだかわかんねえ。こいつキモッ!」とばかりに、有無を言わせず魔女狩りもしくは棺桶に寝てる所を心臓に杭打ちに村人が大挙して押し寄せてきそうだという危機感を抱いたんじゃないかと思う。

異質なものに対して、世間は概して残酷だ。
実際に一度、少年虐待疑惑でつるし上げを食らっているしな。あの時の恐怖は未だ冷めやらぬだろう。
しかし、わたしはこの人、あくまでも単なる変人であって変態の犯罪者ではないと思いたい。

ノイシュヴァンシュタイン城を建てたルードヴィッヒ二世を彷彿とさせる。
人間嫌いで妄想過多、自分一人のために真夜中にワーグナーのオペラ上演させたり、大人数の食事を用意させ、マリー・アントワネットやルイ14世と同席しているつもりになって一人で談笑しながら食事したり、という趣味のあった(おまえは北島マヤか!)、完璧に逝っちゃってるバイエルン王。

この王様は結局、「キチ○イになったから」という理由で廃位され(診断名はパラノイアだった)、監禁の末変死という悲惨な末路を辿っているんだが、マイケルがこんな風にならないことを祈る

父親から受けた少年期の虐待問題は、昔、妹のラトーヤ・ジャクソンが暴露した時には、「ラトーヤは病的なウソつきだ」とまで断言して父親をかばったんじゃなかったっけかなーと思ったが、結局事実だったわけだ。
だけど妙に腑に落ちた。マイケルの、あの異常なまでの白人コンプレックス。
あれだけ成功している黒人が、いつまでも自らのルーツを誇れないのは何故なんだろう、と常々疑問に思っていたのだが、十中八九父親が原因だと思う。


マイケルにとって、黒人の男とは父親だ。
そして「大人の男になること」は「父親のようになること」と同義だ。
しかし、自分が目指すべき成熟した男の象徴である父親は、怒りをコントロールできずに幼い子どもを道具で殴りつけるような、凶暴で残酷で粗野な、黒い肌の男である。
こんな大人にはなりたくない。
しかし自分には、まぎれもなく父親の血が流れている。自分が男であり、黒人である以上、年を取るにつれて父親と同じ道を辿るかもしれない。
大人になりたくない。
大人の黒人の男」、つまりは「父親」になりたくない。



男の子は無意識のうちに男親を自分の目標とすべき完成像として仰ぎながら育つので、子どもの頃にその像がマイナスイメージに転化してしまったら、相当混乱する。道標が失われるわけだ。
父親が愛情深い男であれば、音楽的才能やプロデュース能力はまぎれもないものである以上(一世を風靡した『ジャクソン5』を作り上げた人物)、マイケルは心から父親を尊敬し、歌とダンスの才能の源となった黒人の血を誇り、自らのルーツを誇っただろう。
だが肝心の父親が、目標どころか自分の中の凶暴な血の象徴になってしまっては、それを根絶するしかない。「自分の中の父親の要素」を必死に否定して生きていくしかないのだ。
男であること。大人になること。黒人であること。
全否定。


自分の子どもの母親(というより卵子提供者)に白人ばっか選ぶのも、自分が完全な白人になれないのなら、子孫の代で自分のルーツを根絶しようという強迫観念の賜物という気がして、怖い。
だいたい、どうやったら有色人種があそこまで完璧に全身漂白できるんだよ。何らかの薬物投与や外科手術の結果なんだとしたら、絶対長生きしないだろうな。
それでもそこまで必死なのは、父親の存在に端を発するのではないかと想像してみると、ちょっとだけマイケルの気持ちが分かったような気分になる。

つーか。こうでも理屈付けしないと、「白人だって日焼けして黒くなるだろ。それと同じ事さ。自然な変化だよ。成長しただけだよ」とか、無茶苦茶なことばかり言い張りやがるマイケルさんの唇を両側から思いっきり引っ張って、「そんな嘘ばっかりつくのはこの口か?この口か!??」と小一時間問いつめずにはいられなくなるんで。



● ルパン三世がとうとうハリウッドで実写映画になるらしいっすよ。今からキャストが気になってたまらない。ルパンはアルセーヌ・ルパンの子孫とは言え、フランス系というよりはイタリア男の特徴丸出しだからなあ。どっちにしろラテン系か。だからといってアントニオ・バンデラスでもねーしな。
もみあげと真っ赤なジャケットが似合って山田康雄の声でしゃべるラテン系ハリウッド俳優・・・。思いつかない。



五右衛門は日系じゃなくて中国系が演るとみた。金庫でもヘリコプターでも斬鉄剣で真っ二つにしてくれそうな殺気のある東洋系ねえ。ブルース・リーか松田優作が生きていたら演れたかも知れないけど。

あと不二子ちゃん。ボンドガール風もバカ女風も許さない。必要ならいくらでもバカ女のふりが出来るけど実は相当頭が切れて屈折していながら欲望には忠実、という役どころで行ってほしいのことよ。

ミニー・ドライバー()も語ったとおり、ハリウッド映画のヒロインって単純バカばっかりでイライラするからな。作り手の女に対するイメージが貧困すぎるからそうなるんだと思うわ。



※「もののけ姫」の全米公開でエボシ御前の声を当てた女優。「このような複雑な女性を演じることが出来て本当に良かった。通常、映画の中で女性はこのような複雑性を持たされることはない」と言っていたそうな



おまけ ←とりあえずこんなんでなければなんでもいい。としよう。

 blogランキング参加中

投稿者 : ナツ at 2003/03/06 | カテゴリー : 気になるニュース・ネタ
コメント


コメントする


トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL: