● ファイナルファンタジー7・アドベントチルドレン (★★★★☆)
監督:野村哲也
脚本:野島一成
出演:櫻井孝宏
坂本真綾
もう何度も何度も繰り返し観ているので感想がすっかり遅くなってしまった。
RPG「ファイナルファンタジー7」の続編(2年後の世界)として作られたフルCGアニメーション。ヴェネチア映画祭2年連続招待作品でもあり、海外でも前評判が高かった超話題作です。
レビューはすでにあちこちでされていて出遅れたことだし、同じようなことを書いてもつまらない。というわけで恒例の、「海外アニメファンの感想」をまじえてお送りします。
DVDは当初、日米同時発売の予定とか何とか言っていたが、結局、北米版の発売は来月末に持ち越しになったようだ。アメリカの声優を使っての吹き替えに手間取っているのかもしれない。そういう状況下で海外オタクが頼るのはやっぱりファンサブである。
(以前も説明したとおり、日本語のDVDを輸入したり、違法にインターネットからダウンロードした動画に有志が英語字幕をつけてP2Pで流しているもの。)
待ちきれない大勢のファンがファンサブで視聴して熱く語り合っている。すでにアドベントチルドレン(以下AC)専門のファンサイトも立ち上がっている。
フランス語圏や中国語圏は手に負えないので北米系のフォーラム・レビューサイトしか見てないけど、そこだけでもすごい熱狂ぶり。面白いから少し翻訳してみた。いつものように完全意訳なのでそこんとこよろしく。
◇ 参考サイト
Advent Children.net(ファンサイト)
The Internet Movie Database
ANIDB.net
AnimeNfo.Com
米AMAZONのレビュー
【ACは最高傑作だぜ派】
・アクション・戦闘シーンは類似映画の中でも最高に値する。
・この映画はエキサイティング。もし否定的な評価があるならば、それは嫉妬しているせいに違いない。
・アメリカのアニメ制作会社がCGアニメを作るのにこれだけの力を注がないのはまったく遺憾だ。
・実写映画ではなくアニメを見ているのだということを時に忘れさせた。
・もしも違法コピー(fansub)をDLして見たのであれば、北米版DVDの発売時には対価を払ってこの映画を買うべきだ。クリエイターに対して敬意をはらい、我々ファンが「こんなアニメを待っていた」ということを伝えるために、ぜひそうしなければならない。
・この映画は絶対に君を失望させない。クラウドのニットベストの繊維すら視認できる驚異的なディテールを見よ。
・キャラクター造形の質感と照明効果は素晴らしく目が覚めるようだ。 景観はあっと驚くほど。そして、戦闘シーンはマトリックスさえ恥じ入らせる手法で演出されている。
(The character models are spectacular, great textures and lighting. The environments are breathtaking and the battles are choreographed in a way to make The Matrix blush.)
・この映画のアニメーションが時代遅れに見えるまでには長い長い時間がかかるので、これから何年もの間我々の目を楽しませ続けるだろう。
(Also, it`ll take a long long time before the animation in this movie looks dated so it should keep looking good for years to come.)
【こんな駄作を過大評価するな派】
・ゲームをプレイしていないと何が何だかわからない。
・ゲームをプレイしていてもよくわからない。
・CGアニメーションは奇跡のように美しく目の保養(Eye candy)だが、ストーリーはドラゴンボールと大差ないくらい無意味で、ファンの財布から金を搾り取るだけ。
・荒野を駆けるクラウドのバイクを追いかけてくるクリーチャーたちの場面は、ジュラシックパークのパクリじゃないのか。
・バハムートはゲーム中では壮大な存在だったのに、このCGではまるで鎧かぶとをつけた七面鳥だ。
・キャラクターの掘り下げ方が浅すぎる・成長がない。
・エアリスのキャラが描けていない。ただの安っぽい女に見える。ゲームのテーマを正確に捉えてない証拠。
・セフィロスはゲームよりさらに邪悪なサディストに見える。
・キャラクターがほぼ全員同性愛者(homosexual)に見える。
・美少年(bishonen)だらけなので腐女子(fangirls)は大喜びするだろうが、それ以上どうということのない作品。
・マトリックスでさえ、ネオは明らかに傷つけられ、痛みを感じ、彼の生命は明確に危険にさらされていた。(マトリックスはこの映画と同種の戦闘スタイルを特徴としている)。 しかしアドベント・チルドレンを見ている時は、キャラクターに多少なりとも危険やダメージがあったという実感を全く感じられなかった。
(Even in The Matrix, which features a similar style of fights, Neo was obviously injured, obviously felt pain, and was obviously in jeopardy for his life. But while watching Advent Children, we never got the feeling that there was any danger or injury to the characters. )
・本当に許しがたいことは、作品中でクリエイターが、実に単純な筋書きを何かしら深くて複雑なものに見せかけようとしていることだ。
(What is really inexcusable is that you can feel throughout the movie that its creators actually tried to make the overly simple plot seem something deep and complex. )
・この映画のせいでゲームの感動が台無しになった。もう一度ゲームをプレイして美しい思い出を取り戻したい。
・この映画が良いという奴が完全な馬鹿だということがわかる。
・「マジすげー!かわいいよユフィたんハァハァ!!」と負け犬オタクに言わせたいだけの無意味なキャラの出演。
(characters made pointless appearances just so loser fanboys can say "OMG THAT IS SO COOL THERE IS YUFFIE OMG PROPZZ!!!")
いつもながらハッキリ言いますねアメリカ人。指摘されていることはほとんど同意せざるを得ないけどね。
つーかFF7は国内外合わせて1000万枚売れた大ヒットゲームなので、あっちにもコアなファンが大勢いるんだね。単純に「つまらなかった」というのではなく、「ゲームのFF7が好きだからこそ、アニメ版でこんな風に変えて欲しくはなかった」ということで憤慨している熱いファンの声なわけです。
また実際には、傑作と駄作に意見がまっぷたつに割れているというわけでもなく、同じ人でも映像と物語とでは評価が正反対だったりする。「ビジュアルは10点満点のうち15点あげてもいい。でも、ストーリーは1だね」という極端な評価をしている人がかなり多い。これは国内でも似たような傾向だったしわたしも全く同意見。
これがアメリカで作られたアニメなら、「単純な筋書きを複雑に見せかけようとしている」などと叩かれることはなかったかもしれない。ハリウッド映画なんかアニメじゃなくたっていつも単純じゃねーかよー。最近見た「宇宙戦争」なんてこれよりひどかったぞ。と思わず擁護したくなったくらいだが、「そういう単純な映画に飽きたから、複雑なテーマと人間関係がからみあった日本アニメのファンになったんだYO!」と米国人には反論されるだろう。
そして幼い頃から陰謀と野望渦巻く難解複雑なアニメで育っている日本人としても、「えーまた悩める主人公ー? こんなワンパターンが許されるのはアムロとシンジまでだよねー!」としか言いようがない。
しかし、「(バハムートは)鎧かぶとをつけた七面鳥」という表現は言い得て妙だな。メカとクリーチャーデザインは竹谷隆之氏というデザイナーがやってるらしいけど、メカだけにしといたほうがよかったんじゃないの。
だってあのバハムート、ただ図体がデカイだけで全然怖そうじゃないんだもん。口から火の玉吐き出すのが唯一の武器だけど、チャージが長すぎて、がんばって溜めてる間に攻撃されちゃってかわいそうだし。FF7のキャラ勢揃いで連続攻撃を浴びせてる場面には、「集団で動物虐待すんのやめろよ」と思ったよ。
「エアリスが安っぽい女に見える」というのはあれだ。エアリスってのは前作のゲーム中で自己犠牲的に死んで、母性愛の象徴(聖母)になってしまったから、誰もが自分の中のもっとも美しく優しかった母親の姿を重ねて見てしまう神聖なキャラなわけ。だからどういう描き方をされても誰かから文句が出ると思う。「この程度の女であるはずがない」という究極の理想の少女なんだよ。
とはいえ、顔もはっきり出てこない、声とか、曖昧な幻としてほんのちょっと出演しただけなのに、さすがにエアリスオタクはどこの国でもうるせーな。
そして「キャラクターが全員同性愛者に見える」とか「オタク女を喜ばせるだけだろ?」などの意見。
ええわたしは喜びましたが何か。つーか言わせてもらえば、あんたらアメリカの主人公、ヒーローだって相当ホモホモしいっつーの。スーパーマンにしろバットマンにしろ、体の線を誇張するようなこれ見よがしなボディスーツ着ちゃって。絶対ハードゲイだと思うじゃん。
バットマンに至っては、助手のロビン少年と悪いウワサ立ってるの知ってるか?ろくな女っ気もないのにいつも二人でイチャイチャして仲良すぎるってんでアメリカでは同人誌も出たらしいじゃん。そういう噂を気にした制作者側がロビンの出番をセーブするようになったほどじゃん。(※実話)
でも確かに、アメリカのヒーロー像とは完全に異なりますね。クラウドにしろセフィロスにしろ悪玉3人組にしろ、男のくせにここまで美しくなくてもいいっつーの憎たらしいんだよお前らというくらいの美貌をこれでもかと見せつけ、女性キャラであるティファやユフィを食っている(彼女らもそれなりに可愛いとはいえ影が薄い)。
これがアメリカで制作されていたら、シドあたりをもう少し若くしたタイプのキャラが主人公に据えられていたんじゃないだろうか。憂いを帯びた瞳の中性的な美少年キャラは、マッチョ全盛の国ではヒーロー物の主人公の座にはつけない。オカマくさいとか言われるからな。
わたしとしては「ああ、日本人の美的感覚はホッとするなあ。やっぱり日本のアニメはいいなあ」としみじみ思いましたがね。完璧に美意識のツボを押さえてくれていたからね。
【私的所感】
1.ヴィジュアル系アーティスト総出演という雰囲気。ナマ物のヴィジュアル系美青年は映画なんかめったに出ないし、出ても大根なので(偏見)、ヴィジュアル系の美貌と俳優の演技力、スタントマンの運動能力を兼ね備えたCGキャラクターというのは日本の映画界を救う画期的な存在だと思う。
2.マリンはおおた慶文の描く女の子に見える。ティファは飯島直子。
3.垂直方向と水平方向の両方に動線(アクション)を展開し、空間に広がりを出している。垂直方向のアクションはバハムートとの戦闘シーン。(空の上へ上へと飛んでいくバハムートとクラウド)水平方向はカダージュたちとの長距離バイクチェイス。
4.戦闘場面の動きがすばやすぎて視認できない。動体視力の劣る人間にはついていけない。
5.激しいアクションの途中途中でピタッと完全静止して観客の目にシーンを焼き付ける手法は日本のアニメでは昔からよく使われているが、この映画では特に多用されている。
6.無彩色に近い画面の雰囲気はアンドリュー・ワイエスあたりの緻密な油彩画を思い起こさせる。
7.「仲間と協力しなければ問題は解決できない」「人は一人では生きていけない」という強力なメッセージが込められているところが日本的。たった一人のヒーローが個人の力量で全部を解決する米国のヒーロー物とはやっぱり違う。
8.自己の問題(アイデンティティ)と世界の存亡という大問題が同じ重さなのは日本のジュブナイル小説系の特徴だが、もうそれ飽きた。
9.悪人が子供たちをさしたる理由もなくさらうところがまるで特撮。一人の犠牲者もなく帰ってこられた(らしい)ところも、仮面ライダーかなんかを見てるようだった。
10.クラウドその髪どうやってセットしてんの?整髪料教えて。
11.セフィロスのサドっぷりは某「間の楔」というやおいアニメのイアソン・ミンクに酷似。あと、目線がイっちゃってる。怖い。
12.クラウドの唇から顎、首筋にかけてのラインがたまらない。特にあおのいた時。大人の男になりきっていない少年の色香を醸し出す輪郭のやわらかさがハァハ(略)
わたしの評価(星4つ)は映像美だけを評価したもので、内容に関しては海外オタクたちと同じように、何も見るべき所がねーなーと思った。ただ、「宇宙戦争」などと違うのは、その映像美が強烈で、内容なんかこの際どうでもいいPVとして観ればいいんだ、と思わされてしまう力があるところ。
日本のアニメは、キャラクターデザインや背景のみならずバトルシーンにまで美意識が反映されているのが特徴だと思う。
以前「ラスト・サムライ」を観ていた時に、殺陣(たて)のシーンがどうしてこうもつまらないのかと不思議に思ったことがある。日本の時代劇を研究し、日本からわざわざ殺陣師を呼んで振り付けたらしいのだが、時代劇の足元にも及ばないのだ。
ハリウッド映画にも剣戟シーンはよく出てくる。スペースオペラで時代劇を作ってみました、という「スター・ウォーズ」は言うに及ばす、中世物でもヒロイックファンタジーでもありがちだ。
けど、どれを見ても日本の時代劇の殺陣には及ぶべくもない。迫力にも欠けるし、何より美しくない。
そこまで考えて、「ああ、アメリカ人は剣戟シーンを美しく撮りたいという意識がないんだな」と思い至った。
殺陣というのは、「こう斬られたらこう受ける」という単純なアクションの連続だけでなく、「舞踏」の要素が入っている振り付けだ。ダンスのようにリズムよく、ポーズ的にも見ていて美しくなければ意味がない。
(「サムライチャンプルー」では殺陣をさらに明確に「ダンス」と位置づけ、ブレイクダンスを踊っているような剣戟シーンを作り上げた)
「ラスト・サムライ」の殺陣は冗漫で退屈に感じたが、その最大の原因はこの「ダンス」の要素に欠けることと、「止め絵」の概念がないことに尽きる。
「止め絵」というのは私的所感の5で述べた演出で、歌舞伎の「見得切り」に相当する。日本ではアニメだけでなく時代劇でもおなじみ。
たとえば、侍が悪人を3〜4人次々とぶった斬ったあと、カメラの正面でピタッと刀を持ったまま静止する。背後には斬られた数人の悪人がいて、これも立ったまま静止している。すぐに倒れたりはしない。侍が決めのポーズを取っている間に、一人ずつゆっくりとくずおれていく。
こういう演出が「ラスト・サムライ」の殺陣にはない。延々と侍が敵を斬り、延々と敵が倒れ、その淡々としたアクションの繰り返しで緩急や見せ場がない。
まあ実際の剣戟なんてこんなもんだろうけど、映画にした時にそれじゃ1分も見ていたら飽きるんだって。
ACの野村監督は、「剣の戦いはやはり日本が本場ですからね。そこは(スター・ウォーズEPIII他に)負けるわけにいかなかったし、かなりこだわりました」と語っている。国産品の強みやセールスポイントを知っているクリエイターはツボを外さないな、と、あらためて感心した。
(ただし所感の4で述べたとおり、動いている時の動きが速すぎるのでもう少し調整して欲しかった。昆虫かと思った)
所感の3。この手法は宮崎駿もよく使っているので有名。(千と千尋やカリオストロ)
実写映画でない以上、ウソの空間に奥行きを出すために、アニメーターは色々と工夫している。
所感の6。油彩画のように見える3DCGというのは、非常に日本的なアプローチだと思う。
たとえば、フルCGアニメーションでアメリカにおいて最先端を行っているピクサーの作品はすべて、クレイアニメから進化したかのように見える。
(クレイアニメ:粘土で立体の模型を作って少しずつ動かして撮影していく手法のアニメーション。ピングーが有名)
つまり2Dアニメとはあまり関係なく、もともと立体だったクレイアニメの路線で今までやれなかったことを技術の進化によって実現させたもの、それがピクサーの3DCGではないかと思う。
(ピクサーの代表作:「Mr.インクレディブル」「トイ・ストーリー」)
ACはそれに比べると、同じ3DCGには違いないのに、そしてこれほどリアルな造形なのに、どこか平面的だ。画面を見た時に、背景と人物が溶け合って一幅の絵画のように見える。これは確かに2Dアニメから進化した3Dアニメなんだな、と感心する。
根っこのところに2Dアニメで培ってきたテクニックがあるので、ピクサーの作品のように、「進化したリアルな粘土人形」を360度回り込んで撮っています、という感じにはならない。
2Dアニメから進化したからこそ、リアルを追求すると、緻密な写実主義の油彩画(平面画)になるわけだ。
(肌の肌理やレザースーツ、ニット、シーツなどの質感の表現に異常にこだわりが見えるところも、油絵の質感描写そのもの)
ただ、リアルに進化したからといって、キャラクターの顔まで完全リアルな人間を追求してもしょうがない。その点もスクウェア・エニックスはツボを押さえている。完全リアルだったら俳優を使って撮影すればいいんであって、CGでやる意味がないからね。
というわけでACのキャラは全員人形と見まごう美貌。大きな潤んだ瞳。彫刻のような造形美。もう人形オタにははっきり言ってたまりません。
ここで思い出したのがこんな文章。
かつて映画監督の大島渚は「日本人は日本人の顔を見るのが嫌いだ」と喝破したことがある。アニメ隆盛の理由を考えてみるとき、私はいつも大島のこの言葉を思い浮かべる。私はこれを、日本人は映画で日本人の顔を観るのが嫌いだという意味にとった。
日本人は、過度に自分たちを愛しているのに、対外的には劣等感も持ち合わせている。そのアンビバレンスが先の言葉に裏打ちされていると思うのだ。要は、日本人は"真の"日本人を見たくないのである。
実写の日本映画が、暗い、"ダサい"といった不当な理由で観られない以前に、もっと大きな理由がそこには横たわっているのではないか。それは日本人の精神構造と関係があるように思う。自画像としての日本映画は、観たくないのだろう。
アニメの隆盛は、そうした日本人の性癖をひっくり返してみるとよくわかる。アニメは、"生の"日本人が出ていないから、安心して観ていられる。そういうことではないのか。もちろん、それは前出した幾つかの理由に付け加えて、ということでもあるのだが。
最近、アメリカ映画にアニメやCG映画が増えている。これは、アメリカ映画が日本の現状に近づいてきたことの証左でもあろう。もちろん、あちらの国では自国民の顔を見るのが嫌なわけではあるまい。彼らは逆に、自分たちの顔を見すぎてしまったのである。
で、比較対象であるアメリカ映画は確かに、日本がアニメでやるようなことを生の俳優でやってきたわけだけど、それが本当の「生(ナマ)のアメリカ人」を描いている自画像的映画か、といえば全くそんなことはない。
常に正しく、迷っても即立ち直り、弱きを助け強きをくじき、家族を愛し愛される強い父親。ハリウッド映画のヒーローといえばいつもこれだけど、アメリカ人が本当にそんな人ばかりだったら日本より離婚率や凶悪犯罪率が高いわけがありませんので。
要するに日本もアメリカも「理想の人間」しか描いていないし見たくない、という点では同じ。それがそもそも娯楽映画の基本なんだから当たり前なのである。
ということを考え合わせると、アメリカ人は「造形的には自分たちに満足してるけど生き方には満足していない」、日本人は「造形的にも生き方にも満足していない」ということになるのかな。
ところが興味深いことに、ACでは、主人公のクラウドをはじめ男性はみな白人の特徴を持ったキャラばかりなのに、女性キャラ(ティファ・ユフィ・マリン)は逆に日本人にしか見えないのだ。
これは米国のフォーラムでも同様の指摘がされていた。主人公にすら自国民の顔を避け「白人」を選んでしまう日本アニメの奇異さに加え、「それなのに、女の子だけはなぜか全員日本人顔なんだね」ということで、あちらの人にはかなり不思議がられていた。
上記の大島渚の言葉を流用するならば、「日本人は日本人男性の顔を見るのが嫌いだ」(逆に日本人女性の顔は好き)ということになるような気がするのだが、どうか。
まあ主要制作スタッフのほとんどが男性らしいし、日本人男性は女性に関して言えば洋物より和物を好む傾向がある、というのも一因なんでしょうが。
でもそういう造形的コンプレックスがなければ、ここまで人間の、特に男の美にこだわったキャラデザインはできなかったような気がするので、クリエイターに限って言えば、日本人の精神構造はあえてこれでいいんだと言い切ってしまおう。コンプレックスから芸術が産まれるならコンプレックス万歳ですよ。
(女性キャラのデザインには、コンプレックスに裏打ちされた執拗なまでの「美への執念」が感じられないせいか、迫力は男性キャラに及ばない。「普通に可愛い」ってくらいなもの。逆に男性キャラの美しさはほとんど魔性である)
所感7。日本社会ではリーダーシップより協調性のある社会人を必要としてるので、企業の歯車に組み込むためにはこうした刷り込みが必要なんでしょうな。実力社会でしかも兵役のある国とは「必要としている人材の質」が違うから、メッセージも異なるのは当然なわけで。
所感9。「惑星(ほし)に仕返しするんだ!」と壮大な野望を燃やしつつ、やったことで成功したことと言えば子供たちをさらったことだけという悪玉カダージュ一味。ショッカーにも劣るヘタレ悪役っぷり。(しかもその子供たち、結局無事に帰してるし)
まあ、シナリオやストーリーに関しては言い出したらとめどなく文句があふれてくるのでもう何も言いません。でも内容さえ標準以上だったら、このアニメはアカデミー賞アニメ部門にだってノミネートされておかしくない出来だったよ。本当にもったいないね。
所感11と12。クラウドとセフィロスは実にやおいくさいですね。これはわたしの目がよこしま光線を発しているからとか腐女子入ってるからとかではないです。絶対(必死で弁解)。だってアメリカ人だってフォーラムであやしいって騒いでたもん!「ホモばっかり」って断言してたし!!(そこまで言うなよと思った)
ラストの方でセフィロスがクラウドの肩に剣をグッサリ突き刺しながら、
「お前のもっとも大切な物は?」
「それを奪う悦びをくれないか・・・。」
と、陶酔しきった顔でささやいた時は、「何この人バトル中に男の子にセクハラしてんの??」と目を疑った。だって本気でクラウドを殺す気ないのが丸わかりなんだもんセフィロス。チョイチョイと斬ったり刺したりしていたぶっては、なめまわすように視×して言葉責め。そんなことやって遊んでるから同人誌作られてエッチなことさせられクラウドに倒されてるんじゃん。馬鹿じゃないの? 自分で自分の台詞に興奮してるからだよ。
(まあ「俺はまた戻ってくるぞ」みたいな捨て台詞吐いてたけどね。要するに本気で殺し合うつもりはなくて何度でも蘇ってクラウドと遊びたいんですねこのサドの兄ちゃんは)
しかしセフィロスに剣を刺された時のクラウドの苦痛の表情と来たら壮絶に色っぽくてもう垂涎もの。セフィロスの気持ちがぶっちゃけよーく解った。ええ、サドの兄ちゃんに思いっきり感情移入しましたすみません。





というわけで腐女子のツボも押さえ、ティファでタレ目・巨乳好きのツボも押さえ、マリンでロリオタのツボも外さない徹底ぶり。こりゃー発売三週間で70万枚突破するはずだわ。
(わたしはティファよりユフィ派だけどね。猫好きとしてはタレ目より生意気そうなきつい大きな目の女の子の方が好みだし)
進化し続けるCGを使って映像的にどういうアプローチをしていくか、というのは各国・各クリエイターによって異なるのが当然だけど、わたしはACの路線が好きだ。
頼むからその路線で進化していって下さい。ヘタにアメリカ的アプローチをしてみよう、とか余計なことを考えないように。日本のアニメはこのままの方向性でいいんです。
でもシナリオはどうしようもないのでこれから本気で力を入れてくださいよお願いします。
◇ おまけ
◆ カナダのモントリオールヌーベルシネマ映画祭や、スペインのカタルーニャ映画祭にも招待されているみたいですね。話題作なので集客効果があるもんだから、あちこちで引っ張りだこ。
◆ ここで動画が見られます。Quick Time必須。
◆ FF7AC『星痕症候群』を『童貞』に変えて楽しむスレ
笑いすぎて腹痛い。本編観なければこのおかしさはわからないので、今すぐDVDをゲットだ。
blogランキング参加中楽しく読ませていただきました〜
あらゆる武器や乗り物はアレの象徴ですからねー、クラウドがでかいバイクに乗ったり剣振り回すのみてると、ナツさんの指摘どおりビジュアルとあいまってホモホモ大戦な感じに男のおいらも赤面す〜
こんにちは、初めて書き込みをさせて頂きます。
自分は初回生産分買いそびれちゃってまだ未見なのですが、レビュー面白かったです。
鑑賞してから、また読み返させて頂きますv
エアリスの扱いは難しいんでしょうね・・・。ただ、日本のエアリスファンのサイトを廻った限りでは(私も彼女好きなので、本作でどんな出演をしているのか気になってしまって;)概ね好評のようです。
彼女は本来、えらく安っぽい所も持ち合わせてる娘のはずなんですけどね。
ゲームの初めの方では、全く空気読めない(読む気がない)押しっぷりに引きましたもん;
それにも慣れて、良い所も見えてきて愛着が沸いた頃に死んでしまったので非常に未練を感じるキャラです。
アメリカのファンの「ホモばっかり!」という指摘には、「知ってるよ」としか返しようがないですね(^-^;)
あ〜ゲームのリメイクじゃなくてCGアニメなのか…という興味のなさでしたが、ナツさんのコメントで俄然鑑賞したくなりました。
アメリカ人のコメント翻訳の文章がまたいいですね〜!
「美への執念」を読んだおかげで女性キャラより何故男性キャラが美しいのかという長年の疑問が氷解されましたわ。
しかし同性の人間関係を演出するとどうしてもホモ臭がしてしまうんでしょうか(笑)
ああ腐女子大喜びさ!
◆ FF7AC『星痕症候群』を『童貞』に変えて楽しむスレを楽しみたいので早速購入(笑)
>ACの野村監督は、「剣の戦いはやはり日本が本場ですからね。
何を根拠に"本場"と言ってるんだろ?
魔法の要素を絡めた演出が出来る美味しい設定なのにそれを封印しておいて、
ただ動きの早いだけの斬り合いを見せられてもね〜。重量感を出すための演出も半端だしさ。
「竹谷隆之」って言う名前は、今や玩具分野でのブランドの一つだよ。
この作品って「グッズが売れさえすれば良い、っていう戦略に基づいた映像カタログ」としか思えなかった。
FFシリーズ中でも"7"は突出して女性のコレクターが多いんで、クラウドとセフィロスの絡みは
ピンポイントでそのターゲット層狙いだろうね。いっそのこと商品化されてるアイテムが画面に映ったら
値段も併記して、通販サイトにもアクセス出来るようにしときゃ良いのにさ。
ちなみに、全般的に日本人の女性は可愛いと思う。全般的に北京とか北欧の女性はすらっとして美人。
設定をどうやって決めてるか知らんけど、美しさよりも可愛らしさがモテル時代だから
ヒロインには日本人っぽいのが多くなるんじゃない?黒髪って要素も人気あるしね。
● 玉蟲さん
漫画侍さんですよね?漫画の方、ひそかに続きを楽しみにしてます。(と関係ないけど私信。)
大剣を振り回すと言えばベルセルクのガッツを思い出しますが、あれだけマッチョなキャラならともかく、スレンダーな美少年にまでデカイ剣を持たせてしまうのはフロイト的に意味ありげですね。(フロイト実はあまり好きじゃないですが)逆に完成された男であるセフィロスの剣の方が細身というのも。
クラウドはセフィロスに比べて男として未成熟だからこそ、「男である」ことを誇示するために象徴としての大剣が必要なんだ・・・と、もっともらしい心理分析。
● しぎこさん
FF7をプレイしたのははるか昔のことで記憶が定かではないですが、エアリスは確かにキャピキャピした感じでしたよね。死の直前で神聖な存在になりましたけど。
北米フォーラムでは「ティファとエアリス、クラウドは本当はどっちが好きなんだと思う?」なんてミーハーなタイトルで熱く語り合われてました。
>アメリカのファンの「ホモばっかり!」という指摘には、「知ってるよ」としか返しようがないですね(^-^;)
アメリカのファンにはホモくさく見え、ご年配の視聴者にも「宝塚みたい」と言われる(「一緒に見たおかんがそう言っていた」というサイトがあったんです(笑))。異様な色気と少女漫画な華麗さが画面に充満しているようなアニメではありました。
● ブン太さん
>ナツさんのコメントで俄然鑑賞したくなりました。
お、ひとつ売り上げに貢献した(笑)でも本当に、女性にはたまらない映像美ですよ。萌えアニメだとどうしても男性キャラが「のび太・シンジ系」か「諸星あたる系」のキャラばかりになって、男性は感情移入しやすいだろうけど女が見てもつまんねーよこんな男萌えねーよ、となってしまいがちですが、FF7ACは女性ファンへのサービスが行き届いてますから。
ヴィンセントもルーファウスも美形、ルードは渋くてレノもかわいい。お花畑です。
>しかし同性の人間関係を演出するとどうしてもホモ臭がしてしまうんでしょうか(笑)
美形ばっかり出てきて、可愛い女の子そっちのけでお互いに執着し合ってるから(お前は俺が倒すとかお前と俺は親友だよなとか)、同性愛の薫りが漂うんじゃないでしょうかね。未公開映像の中に、クラウドが「子供の頃、あんたは俺の英雄だった」とセフィロスに激白するシーンがあるんですが、どうも昔のことが忘れられないみたいだし。
ティファの立場だったらいいかげんムカついてくるだろうなあ。無視されまくり(笑)
● 新宿タークス塾さん
>むしろルード×レノに萌えろよアメリカ人。
fangirlsサイトに行ったら萌え話やスラッシュ(やおいパロ)も読めるかもしんない。わたしは見てないけど。見て回ったフォーラムが真っ当なところばかりだったせいなのか、やおい話より男女カップル萌え話の方が多かったからね。(クラウドとティファは一緒に住んでたんだからデキてるよねーとか)
● うるちゃん
>>ACの野村監督は、「剣の戦いはやはり日本が本場ですからね。
>何を根拠に"本場"と言ってるんだろ?
そりゃ時代劇のチャンバラでしょ?黒澤の頃から日本の殺陣は海外でも有名だったわけで、これは正しい認識だと思うよ。SWと比べても剣戟に関してはACの方が出来がいい。
(そもそもルーカスは黒澤映画にインスパイアされてライトセーバーでのチャンバラシーンをSFに盛り込んだんだし)
「剣と魔法」の魔法の方が演出的に中途半端だったってことは言えるかもね。マテリアのことが説明不足すぎるし。
>この作品って「グッズが売れさえすれば良い、っていう戦略に基づいた映像カタログ」としか思えなかった。
・・・という方向性で批判してる人は北米のレビュアーにも日本にも多かったね。わたしはほとんどPVとして観て映像美に驚嘆したから、シナリオには目をつむれたけど、ゲームのFF7を大事に思ってる人ほど怒りは大きいらしい。
グッズは、ボークスあたりでこのCGそのままのリアル12インチフィギュア出してくれたら高くても必ず買うね。(剛素体で植毛ヘッド必須)それほどにクラウドは可愛かった。金色の毛を逆立てた仔犬系。
>美しさよりも可愛らしさがモテル時代だから
>ヒロインには日本人っぽいのが多くなるんじゃない?
まあうるちゃんも日本人男性であるわけで、その意見にもバイアスがかかってる可能性があるな(笑)
ティファは北米サイトでも「萌える」と評判だったけど、白人セクシー女性キャラが出てきて、どっちが萌えるかという話になったら状況は変わったかも。海外ではアニメの萌えキャラの筆頭に上がるのが不二子ちゃんやビバップのフェイだから、ロリキャラ・可愛い系全盛の日本とは趣味がちょっと違うんだよね。
どちらにしても問題は「ヒロインは日本人なのにヒーローが白人だというこの差は何?」ってことなんだけど。
つまり、日本人女性のことは可愛いと思えるのに、日本人男性のことを肯定的には見られないとしたら、この状況はどこに原因があるんだ?単純な造形美の問題か、それとも精神構造なのか?ってこと。
多用な萌えキャラ勢ぞろいでまさにアドベントチルドレンはお花畑でした!
レノ、ルード!といいますかタークスはおいしい!社長のベールいつとれるのかハァハァしてました。クラウドのうなじがキレイとか、ヴィンセントって無意味に美形と再確認したり、シド登場で萌えリミットがふりきれたり(笑)欲張るなら部長さんの人間のお姿を拝見したかった…。
ユフィのホットパンツがアニメで動くとあんなに健康的でエロス!。エロといえば映画では唐突なエロシーンに怯えてしまうのですが(家族が通り掛かったときや声漏れが恥ずかしい)FFなので安心できます。
ストーリーはマリンの独白だけで感動できます。(お安い)
買ってよかったですわ〜。ありがとうございました。(こちらでの評価がなければスルーしてましたので…)
>「のび太・シンジ系」か「諸星あたる系」のキャラばかりになって、男性は感情移入しやすいだろうけど女が見てもつまんねーよこんな男萌えねーよ
そうなんですよね〜。それに女性が萌える為に作られたボーイズ作品には強く萌えられない難儀な私には大変ありがたいです。
こんな主張は「天然系の女性が好き〜」といいつつ、「計算して天然を演じている女性」に萌えている男性と変わらないかもしれませんが(笑)
社長はもしかして二目と見られない姿になっているのかとハラハラしました。もったいぶってシーツをはぐのを引き延ばした割には、お美しいお顔のままで安心しましたけど。(ルーファウスファンが怖かったのかな)
ユフィはかわいすぎ。生き生きした目の表情と、子鹿のようなすんなりした脚萌え。「あいかわらずめんどくさいんだね〜クラウドは」とバッサリ斬っちゃう性格もナイス。対するクラウドときたらほんとズルズルズルズ(略)うざい主人公だったけどタッキーにちょっと似たツンとした唇が色っぽいので何もかも許す。
(ユフィとクラウドの組み合わせってのも萌えるな。「まじうぜー!根暗キモ!」とユフィに苛められ、「・・・治療法がない」とへこむクラウド希望)
>女性が萌える為に作られたボーイズ作品には強く萌えられない
これわかります。健康的なストーリーの中に勝手に淫靡な要素を探して萌えるのが腐女子マインドの基本ですもんね。てか、考えてみれば男性向けエロパロも基本は同じですね。清く正しく美しい少女のエロい姿を見たいという。
ACはご指摘のように「計算して天然を装っているオタク女狙い」であるわけですが、こんなに美味しいならどうぞ狙って下さいって感じです。
>そりゃ時代劇のチャンバラでしょ?黒澤の頃から日本の殺陣は海外でも有名だったわけで、
>これは正しい認識だと思うよ。SWと比べても剣戟に関してはACの方が出来がいい。
>(そもそもルーカスは黒澤映画にインスパイアされてライトセーバーでのチャンバラシーンをSFに盛り込んだんだし)
本場、元祖本家本元!とか言ってる間に、実際は追い越されてるパターンだよなぁ。
ACの剣戟は速くて派手だけど、剣に触れたら死ぬっていう緊迫感が感じられな〜い。
もっと魔法や弾丸を絡めりゃ、テンポを変える良いアクセントになっただろうに。
大体、元がゲームだから、多少斬られたって回復魔法とか回復アイテムがあるじゃんって思えるし。
SWとACでは、剣戟シーンを使って表現したいことが異なる思うんで、好き嫌いはあっても優劣の話ではないなぁ。
>どちらにしても問題は「ヒロインは日本人なのにヒーローが白人だというこの差は何?」ってことなんだけど。
>つまり、日本人女性のことは可愛いと思えるのに、日本人男性のことを肯定的には見られないとしたら、
>この状況はどこに原因があるんだ?単純な造形美の問題か、それとも精神構造なのか?ってこと。
んと「日本人向けアニメなのに、主人公が白人の場合が多いのは不思議」ってなコメントは、
海外のフォーラムでたまに見かけるけど、
「ヒロインは日本人風で、ヒーローは白人」って作品は、FF7に限ってじゃない?
少し考えてみて思いつかなかったんだけど、ファイナルファンタジー以外にそういう作品ってあるかな?
>本場、元祖本家本元!とか言ってる間に、実際は追い越されてるパターンだよなぁ。
え〜追い越されてねーよ。本文でも書いたけどハリウッドの剣戟はだいたい単調。ガンアクションは迫力あるし俳優のポーズも決まってるのに、チャンバラは面白くない&見せ方がわかってない。銃社会なんだなあとしみじみ思う。
「血が出ない」「痛そうじゃない」というのはACの最大のネックではあるね。あれは北米での成人コードを回避するための措置だろうな。あっちでは流血や暴力表現が激しいと、途端に16歳以下は購入禁止とかになるから。
アニメがインターナショナル化してきて変にお綺麗になっていくのは不安ではあるなあ。
でもその欠点をどうにかすれば剣戟はSWより断然迫力あるというのが個人的見解。
>「ヒロインは日本人風で、ヒーローは白人」って作品は、FF7に限ってじゃない?
例えばルパン三世とか。ルパンはラテン系白人まる出し。不二子ちゃんは日本人女性という設定。
攻殻機動隊も少佐は日本人女性だけどバトーは白人男性の特徴が顕著。
天空のエスカフローネ。ヒロインのひとみは日本人でヒーローは白人(異世界人だけど)。
最新アニメのBLOOD+もヒロインの小夜は日本人、ヒーロー(?)は国籍不明のミステリアス美青年。今思い出すのはこれくらいかな?
まあエヴァのシンジなんかは日本人だけど、日本人らしい日本人男性が主人公に据えられると途端に萌えアニメくさくなるのはなぜなのか。この辺も屈折した心理がかいま見える気が。
昔はそうでもなかったんだけどな。硬派で熱血な日本男児がヒーロー、ヒロインも日本人、というアニメや漫画が多かった。熱血路線を捨てた時、「ダメ男の主人公」が台頭してきて、多様な女性キャラの出てくるハレム状態になり、萌え傾向が強まった。で、それを避けてクールなアニメにしようとすると、手っ取り早くヒーローを白人または白人の特徴を持ったタイプ(国籍不明)にしてしまうことが多い気がする。
濃いアニオタってわけじゃないんであくまで印象論ですが。
>>本場、元祖本家本元!とか言ってる間に、実際は追い越されてるパターンだよなぁ。
>え〜追い越されてねーよ。本文でも書いたけどハリウッドの剣戟はだいたい単調。
>ガンアクションは迫力あるし俳優のポーズも決まってるのに、チャンバラは面白くない&見せ方がわかってない。
たしかに洋画では、日本刀の特性を理解してないで、ただ振り回しているだけなことが多いね。
その点、『キルビル』はちゃんと理解して使ってたんで、あれ見たときはビックリしつつもそのこだわりに大笑い。
>「血が出ない」「痛そうじゃない」というのはACの最大のネックではあるね。
いや、スプラッタチャンバラは苦手(^^;血が出る出ないはどっちでも良いんだけどさ。
>アニメがインターナショナル化してきて変にお綺麗になっていくのは不安ではあるなあ。
>でもその欠点をどうにかすれば剣戟はSWより断然迫力あるというのが個人的見解。
刃物で闘ってるにもかかわらず、吹っ飛ばされて倒されての連続で勝負が決まらない展開って、
香港映画的演出じゃん。ジャッキーチェン、あるいはドラゴンボールね。
役者が演じてれば迫力が続くかもしれないけど、アニメでやるとかったるいだけに感じるなぁ。
あと、どんな武器を使っているかってことは、戦い方や動きに特徴を持たせられる要素なのに、
その点の描写が薄いのですっごく残念。
>>「ヒロインは日本人風で、ヒーローは白人」って作品は、FF7に限ってじゃない?
>例えばルパン三世とか。 >攻殻機動隊も >天空のエスカフローネ。
>最新アニメのBLOOD+も >今思い出すのはこれくらいかな?
あ〜そういわれると結構あるね。ただ、FF7とそれ以降のFFキャラに関しては
単にキャラデザイン担当の趣味、あるいは設定に関するレパートリーの狭さのせいだと思うぞ。
>昔はそうでもなかったんだけどな。硬派で熱血な日本男児がヒーロー、ヒロインも日本人、というアニメや漫画が多かった。
>熱血路線を捨てた時、「ダメ男の主人公」が台頭してきて、多様な女性キャラの出てくるハレム状態になり、萌え傾向が強まった。
>で、それを避けてクールなアニメにしようとすると、手っ取り早くヒーローを白人または白人の特徴を持ったタイプ(国籍不明)にしてしまうことが多い気がする。
くすぶってるダメ主人公、それを小言も言わずにただ見守り待ち続けるグラマー女、致命傷にならない程度の軽いつっこみをしてくれる忍者娘、
すべてを受け入れ許す女(死んでるけど)、事あるごとにちょっかいを出してくる元上司(銀髪ロン毛)。FFACは萌えアニメ決定〜♪
うん、「国籍不明」って方がピンと来るかも。日本のアニメやマンガって、舞台が架空の国やどこか定かでない土地の時は特に、
主人公は日本人では無いもんね。しゃべるのは日本語だけどさ。
米国は特に、なんでもかんでも舞台は自国で、主人公もアメリカ人にしたがるから、そういう文化の人から見たら特異なのかも。
>濃いアニオタってわけじゃないんで
え〜?うっそ〜。
>くすぶってるダメ主人公、(中略)FFACは萌えアニメ決定〜♪
いや、そこがACのソツのないとこさ。クラウドには、「これだけの美少年なら、どんなダメ男でもそりゃ女はかまってくれるわ」という客観的な説得力がある。滝沢やガクトがダメ男だからって女がほっとくと思うか?その点でリアリティがあるわけよ。
「中味も外見もパッとしないのに、なぜか美女・美少女がかまってくれてハレム状態になる」というドリーム系=萌えアニメの定義からははずれている。のび太やシンジとは違う。
「イケメンはそれだけで貴重だからズルズルズ(略)してても良いが、平凡な容姿の者は人一倍努力して性格改善&自分から行動しないと異性に相手にされない」という厳しい現実の掟を反映しているに違いない!
>FF7とそれ以降のFFキャラに関しては単にキャラデザイン担当の趣味、
>あるいは設定に関するレパートリーの狭さのせいだと思うぞ。
その趣味ってのは「日本人風の童顔の女の子が好き!(セクシー白人女性より)」ってことでしょ? そしてそれは多くの日本人男性の趣味ともかぶってるから支持されてるんじゃないの。デザイナー個人の問題じゃなくて。
>米国は特に、なんでもかんでも舞台は自国で、主人公もアメリカ人に
>したがるから、そういう文化の人から見たら特異なのかも。
日本も昔はそうだったよ。デビルマンだって強殖装甲ガイバーだって聖闘士星矢だってヒーローは重い宿命を背負わされた現代日本人男子高校生だった(星矢は中学生か?)。ああいう無理矢理なアニメ、今は減ってるな〜と思う。
>>濃いアニオタってわけじゃないんで
>え〜?うっそ〜。
わたし程度のぬるいオタでアニオタを僭称したら本物に叩かれるぜ。むしろもっと詳しい人に解説してもらいたいな。社会心理学的見地から。
うーん、昔のアニメで主人公が熱血根性っていうと
>デビルマンだって強殖装甲ガイバーだって聖闘士星矢だって
このあたりになっちゃうのか。
私はこのくだりを読んだとき「巨人の星」とか「明日のジョー」とか「タイガーマスク」を思い出しました(笑)。
で、80年代になって「タッチ」あたりが熱血根性から「少年誌の主人公だって恋もしたい」と路線変更したから、従来の熱血根性は「聖闘士星矢」のようなファンタジィー世界を舞台にするしかなくなったのかな?なんてつらつら思ったんですが。
いや、世代の相違ですね。
>私はこのくだりを読んだとき「巨人の星」とか「明日のジョー」とか「タイガーマスク」を思い出しました(笑)。
再放送とか懐かしアニメ特集とかで多少見てると思います。あまり印象に残ってないのはツボじゃなかったからなんでしょう(デビルマンは古いアニメだけど好きだったな〜)。タッチは女の子にも人気のアニメらしいけど、わたしはそんなに好きじゃなかった。母がやたら好きだったので再放送のたびにTVでかかっていた覚えがありますがぶっちゃけウザかった。(ヒロインの南が嫌いだったので)
星矢はあれでも確か現代日本が舞台だったと思う。(近未来だったかな)緑色の髪で「瞬」って名前で日本人とか、考えてみればメチャクチャでしたね。
最近のアニメは、萌え系を除けば、その点リアル指向になってる気がします。ヒーロー=白人型が多いのもその一環かと。
>あまり印象に残ってないのはツボじゃなかったからなんでしょう.
ツボ、というよりは、刷り込みかなと思います。小学生の低学年からぜいぜい4年生くらいまでって、実はまだアニメを選べるだけの基準ってさほど出来ていなかったんじゃないかなと思います。特に昔は「アニメ」=子供の番組だったから「デビルマン」が夜8時代に放送だれたこと自体が衝撃でした(アニメは8時で終わるもの、あとは大人の時間という時代の話)。
今、30歳前後の人は、別にオタクじゃなくても、成人してからも「シティーハンター」の再放送くらい見るけど、私の年代で中学生以上になってアニメ見ていた人は、「オタク」だけでしたので(^^ゞ
で、その時代の男の子向けのものは「熱血スポーツもの」と相場がきまっていたように思えます。これについては時代性もあると個人的には考えます。当時は高度成長期で「貧困からの脱出」と「死ぬ気の根性があれば上昇できる」というテーゼが社会の趨勢だった。
「タッチ」は私もあまり面白いと思わないけれど、あれが80年代初頭に受けたのはなんとなく判ります。石油ショックで高度成長期が終わり、それでも日本はもはやすごく豊かになっていた時に、
「なんで血の汗流して真っ白に燃え尽きるまでと虎になってがんばらないといけないの?」
て疑問が沸いてきたんですよ。「タッチ」は「スポーツ漫画の主人公だって普通の男の子、恋もしたいんだい」という当時の少年のリアルが繁栄されたと思えます。この頃、サンデーでタッチと並ぶ二大看板作に「かんばれ元気」がありますね。あれも主人公は病死した母と不遇なボクサーの父の元に生まれ孤児となり、父の果たせなかった意思を継ぐという70年代的スタートを切るのですが、その後主人公が引き取られる先は、貧しい孤児院や意地悪な親族をたらい回し、ではなくお屋敷に住むやさしい祖父母で、経済的にも精神的にも非常に恵まれた境遇で育つ。その恵まれた境遇ゆえにやさしい祖父母を悲しませないために内緒でボクシングをやる、といういわば「豊かさの中の苦悩」が描かれているんです。
(大橋というボクサーがこれを読んで、「自分のような普通の男の子でもボクシングをやっていいんだ、と思った」と語っていたのは印象的です)。
当時、「ラブコメのサンデ^、熱血のジャンプ」と言われました。当時の西村編集長は著書に
「ラブコメを粉砕した「北斗の拳」と熱血が古いと言われた時代に北斗の拳のヒットでジャンプの売りあげがトップになった業績を語っていましたが、なんのことはない、あれも主人公のケンシロウは日本人ですが、舞台は未来で、ファンタジーですよね。
(長くなりそうなのでいったん切ります。
FFに関係ないうえ、年寄りの回顧談のようでいやですが。
つまり何を言いたいかというと、作品、特に経済的効果を意識せざるを得ない、サブカル系の作品というのは、良し悪しを別として時代性を背負ってしまうのではないか?ということなんです。
で、昨今のアニメについては、うーん、良く判りません。ダメ男は日本人、熱血ヒーローは白人に描かれるというのは、舞台と人物のバランスを意識したリアリティの故なのか、それともなには違う理由があるのか?
(それ以前に、さほど昨今のアニメ事情には詳しくない、もともと好きな作品しか見ないし)
誰か、考察意見、お待ちします。
>今、30歳前後の人は、別にオタクじゃなくても、成人してからも「シティーハンター」の
>再放送くらい見るけど、私の年代で中学生以上になってアニメ見ていた人は、「オタク」だけでしたので(^^ゞ
わたしの場合、子供の頃はリアルタイム番組から再放送までアニメにどっぷり浸かっていて、成長してからは一時全く見なくなり、わりと最近になってまた少しずつ見るようになった感じです。カウボーイビバップがきっかけでした。
>サンデーでタッチと並ぶ二大看板作に「かんばれ元気」がありますね。
初めて聞きました。あらすじを読んでも全く心当たりがないです。しょせんぬるいオタクなんでアニメになってないような漫画はよく知らないという。イカフライさんの方が詳しそうだなあ。
>ダメ男は日本人、熱血ヒーローは白人に描かれるというのは、
>舞台と人物のバランスを意識したリアリティの故なのか、それともなには違う理由があるのか?
いえ、熱血ヒーローは絶滅寸前なんです。「ダメ主人公で萌えアニメ」になるか、「クールでイケメンな白人(or国籍不明)でSF」になるか、という二極化に近くなってるんじゃないかと。大ざっぱな分類ですが。
FF7ACの場合、主人公のクラウドは「ダメ男で白人」だったので、一概に白人ばかりがカッコイイ役割を割り振られるというわけではないですね。ただ萌えアニメと違う点は、異様に美少年に描かれたため女性ファンの支持も集めたこと。女性キャラより男性キャラの美しさを強調したことです。そうすると、どんなダメ主人公でも萌えアニメじゃなくなるんですよね。
一方で中味はダメ男でもあるので、男性にも一応反発は食らわない、と。よく考えられてます(笑)
>わたしの場合、子供の頃はリアルタイム番組から再放送までアニメにどっぷり浸かっていて、成長してからは一時全く見なくなり、
私もそんなもんです。たいして詳しくありません。ただ、ナツさんが再放送やテレビの懐かしいアニメの特番でみているような作品を子供の頃に観ていた程度だと思います。あと、私には弟がいるので、女の子向けだけではなく男の子向けのアニメや特撮も一緒に観ていたことと、学生時代にアニメ好きの友人がいたことや20代の頃、一時期、多少マンガにかかわる仕事をしていたくらいですから。
ですから、言うことが古いですし、今の事情はよくわかりません。
ただ、「がんばれ元気」は当時、かなり売れていたマンガです(作者は「あずみ」の小山ゆう先生)。
で、本題に戻りますが。
>いえ、熱血ヒーローは絶滅寸前なんです。「ダメ主人公で萌えアニメ」になるか、「クールでイケメンな白人(or国籍不明)でSF」になるか、という二極化に近くなってるんじゃないかと
上記のように昨今の事情に疎いのでなんですが、たとえば「鋼の錬金術師」のエドワード・エルリックなんかはどうなのでしょうか?(この作品、好きなんですが、ナカナカ」内容深くて)あれは、舞台設定はファンタジー、主人公は白人の少年ですよね。
「鋼の錬金術師」は別に熱血根性アニメではありませんが、主人公のエドは「思い宿命を背負い、肉体を駆使して戦う」というカトゴライズにははまっていると思うんです。また、エドは結構、気が強く負けず嫌いで、人を頼らず弱音を吐かない一匹狼、というある種、正統的な少年ヒーローだな、と思うんですが。
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